大腿 骨 てん しぶ こっせつ。 大腿骨近位部骨折(転子部骨折、頸部骨折、転子下骨折)

下肢(股関節・膝・足指)の後遺症

大腿 骨 てん しぶ こっせつ

ご質問ありがとうございます。 高齢者介護施設で働いている看護師です。 施設内で転倒防止対策を施していても、一年のうちで何人かの人は、転倒によって大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折といった大腿骨近位部骨折を起こしています。 それらの経験からご参考になればと思い、ご質問にお答えさせていただきます。 大腿骨転子部骨折の場合の手術方法として、一般的には骨接合術が行われます。 大腿骨転子部の骨折は、骨癒合しやすい骨折とされていて骨折によってずれた部分をできるだけ元の位置(形状)に近づけた状態で金属の器具によって固定する手術方法が取られるのが一般的です。 手術後も多くの症例の場合、問題なく骨癒合します。 ただし、骨粗鬆症が進んでいる場合や折れ方が悪かった場合などにおいては、元の位置に戻した骨がずれてしまったり(整復位損失)、骨接合のために使用した金属の強度に骨が耐えられず、骨から金属が飛び出してしまう(カットアウト)ことがあります。 それらの術後合併症が起きた場合、何らかの再手術が必要になります。 また、手術による心身への影響は患者さんの年齢や基礎疾患、更に受傷前の運動能力などの条件によっても手術後に起こる問題や合併症は変わってきます。 大腿骨近位部骨折の場合の入院期間は平均すると20~40日と言われていますが、早期にリハビリを開始する病院も多くなっており、これよりも早く退院を促す病院もあると思います。 高齢者の場合は、手術後の肺炎が起こりやすかったり、受傷前よりも運動能力がかなり低下してしまうことがあります。 その結果、手術後は車椅子生活になってしまったり、寝たきりになってしまう症例もあります。 骨折の再発防止の治療として、手術後から骨粗鬆症の治療を開始する場合もありますし、できるだけADLを落とさないように日常的にできるリハビリを取り入れることが必要です。 しかし、認知症がある場合は、手術後のリハビリの際に指示命令が入りにくく思うようにリハビリが進まないこともあります。 さらに、基礎疾患に心疾患や脳梗塞の既往がある場合には、抗血栓薬を投与されている場合が多く、手術前にはそれらの内服を中止することで血栓ができやすいといったリスクも生じます。 今の話と関連するかも知れませんが、骨折手術後の合併症の一つとして深部静脈血栓症があります。 深部静脈血栓症は命に関わる場合もありますので、予防をすることが大切になります。 深部静脈血栓症を予防するために、弾性ストッキングや弾性包帯を使用したり、足首の運動を行ったりすることが大切になります。 自力で運動ができない場合は、他動で運動を行うのも有効です。 おわりに.

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大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)

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Evans分類(原文では転子間骨折の分類: 図3)は,エックス線単純写真正面像で内側骨皮質の損傷の程度,整復操作を行った場合の整復位保持の難易度により分類する.Type 1は主骨折線が小転子近傍から大転子の方向へ向かう骨折であり,Type 2は主骨折線が小転子近傍から外側遠位に向かう骨折である.Type 1で転位がなく内側皮質の粉砕がない骨折(group 1)と,転位はあるが内側皮質の粉砕が軽度で整復の容易な骨折(group 2)とは安定型骨折とされる.転位があり内側骨皮質の粉砕で整復位保持が困難な骨折(group 3)と粉砕が高度な骨折(group 4)は内反変形を生じやすい.Type 1のgroup 3・4とType 2を合わせて不安定型骨折とされる. 図3 大腿骨転子間骨折の分類(Evans分類) 大腿骨転子部骨折の分類は,Evans分類のほかにEvans分類を改変したJensen分類や,さらにこれを改変した分類も作成されている.また,AO分類が用いられることもある.しかし,いずれの分類を用いても,検者間での分類判定の一致率は低い.安定型と不安定型に分ける場合,検者間の判定の一致率は比較的高くなる. エビデンス Evans分類をJensenとMichaelsenが改変し,calcar femoraleあるいは大転子の粉砕に関連して,転子部骨折を5型に分類した方法は,安定した骨折整復を得る可能性についての最も信頼できる情報を含み,二次的な骨折転位の危険性についての最も正確な予知を与えることから他の方法よりも優れていることがわかった( F1F07001, EV level III-3). reverse obliquity型の大腿骨転子部骨折はすべての頚部骨折の2%,すべての転子部,転子下骨折の5%の頻度で認められ,不十分な整復や不適切なインプラント位置によって手術成績は不良であった( F1F00657, EV level III-3). Evansによる転子部骨折の保存療法例の調査では,calcar femorale部の骨皮質の重なり,あるいは破壊のある例のみにcoxa varaが生じており,整復で骨皮質の重なりが矯正されれば骨折は安定した.Evansはこの調査から骨折型を分類した.Type 1は骨折線が小転子部から上外方へ走るもので,4亜型(subgroup)がある.group 1は全症例の65%を占め,内側骨皮質の支持性が保たれており,転位がなく,骨折は完全な位置で癒合する.group 2は7%で,内側支持骨皮質の単純な重なりは徒手的に整復されて,骨折は安定になる.group 3と4はそれぞれ14%と6%で,内側支持骨皮質の重なりが整復されないものと,小転子部と大転子部が分離して粉砕したもので,coxa vara変形が生じやすい.Type 2骨折は8%を占め,骨折線は逆向きであり,大腿骨骨幹部が内方転位する傾向が著しく,骨折部はcoxa vara変形となる( F1F07003, EV level III-3). weighted Kappa statisticsを用いて,Evans分類のinter-observer and intra-observer reliabilityを評価した.6人の観察者全部の型分類が一致したのは18%に過ぎず,安定型と不安定型の分類では57%が一致した.Kw値は0. 38〜0. 69と,中等度の一致率であった.intra-observerでは,Kw値は0. 56〜0. 67で,安定か不安定かの分類のKw値は0. 66〜0. 92であった.なおLandisとKochは中等度(moderate)の一致率とかなり(substantial)の一致率との境はlevel 0. 60であろうと述べている( F1F05484, EV level C-II). 転子部骨折52例を4人の観察者でEvans分類に従って分類し,6週後に再び分類すると,4人とも分類が一致したのは23例のみで,安定型か否かのみに分類を絞ると34例で一致した.同一観察者で前後が一致したのは,Evansの5分類では35〜44例,安定型か否かでは45〜47例であった.安定型か否かのKappa coefficientは各観察者間では0. 41〜0. 77で,同一観察者の前後間では0. 69〜0. 81であった( F1F04247, EV level C-III). 骨折型による術後内反変形について,EvansやJensen分類は術後内反変形を予測できず,新たな分類を提唱する.すなわち,I型;two-part,II型;three-part,III型;four-part or more comminuted fractureで,この分類を用いて212症例を検討すると,I,II,IIIの順に内反変形が有意に多く発生していた( F1J01070, EV level IV). 文献 1) F1F07001 Jensen JS:Classification of trochanteric fractures. Acta Orthop Scand 1980;51:803-810 2) F1F00657 Haidukewych GJ, Israel TA, Berry DJ:Reverse obliquity fractures of the intertrochanteric region of the femur. J Bone Joint Surg 2001;83-A:643-650 3) F1F07003 Evans EM:The treatment of trochanteric fractures of the femur. J Bone Joint Surg 1949;31-B:190-203 4) F1F05484 Andersen E, Jorgensen LG, Hededam LT:Evans' classification of trochanteric fractures:an assessment of the interobserver and intraobserver reliability. Injury 1990;21:377-378 5) F1F04247 Gehrchen PM, Nielsen JO, Olesen B:Poor reproducibility of Evans' classification of the trochanteric fracture. Assessment of 4 observers in 52 cases. Acta Orthop Scand 1993;64:71-72 6) F1J01070 案浦聖凡,徳永純一,吉本隆昌:60歳以上の大腿骨転子部骨折の分類試案.骨折 1995;17:476-480.

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大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン (改訂第2版)

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下肢筋力強化訓練 仰向けに寝て足を上げ下げする、ゴムバンドを使い足を開閉するなどをして筋力を向上させる。 可動域訓練 仰向けに寝た状態で、理学療法士が下肢の挙上、足の開閉など負荷をかけて可動域を維持・向上させる。 その後、歩行訓練として• 平行棒による歩行• 歩行器による歩行• 松葉杖による歩行• T字杖による歩行 が段階的に行われていきます。 また病院や医師によっては 歩行方法の指導や 電気筋刺激など他の療法を組み合わせて行う場合もあるようです。 入院、通院、リハビリの期間 骨折の態様や患者本人の状況によって入院の期間、通院の期間は大きく異なります。 一概に言うことはできませんが、リハビリの期間については 最低でも6か月程度は行うべきであるという指針が公開されています。 術後最低6ヵ月程度は,リハビリテーション介入による機能回復が期待できるとする中等度レベルのエビデンスがある。 術後1か月程度は入院• その後3か月~半年ほどはリハビリ通院• さらにその後、定期健診が継続される といった流れになることが多いようです。 偽関節と骨頭壊死 偽関節 骨の治癒が中断されて、関節の可動域などに異常が生じている状態のこと。 骨頭壊死 大腿骨転子部骨折に伴い、周辺の血管もダメージを負うなどして血が巡らなくなり、骨頭が壊死すること。 骨頭が壊死すると、構造的に脆弱となり圧壊、変形と炎症を引き起こす。 大腿骨転子部骨折での偽関節や骨頭壊死の可能性については以下のような統計があります。 偽関節・骨癒合不全の発生率は 0. 5〜2. 骨頭壊死から圧壊に至る率は 0. 3〜1. hosp. pdf いずれにせよ骨の接合がうまくいかないケースは稀ながらも存在するわけです。 そのようなとき、 大腿骨頸部や骨頭を取り払い人工骨頭へ置換する手術が行われることがあります。 手術をしないままでいると、長期にわたり寝たきりとなってしまい、心不全や血栓塞栓症などが発症するおそれがあります。 手術をすることによって、早期に離床・歩行できるようになることが多いです。 また、早期に治療をすることによって、後遺症になるリスクを抑えることができます。 こうした後遺症に対して後遺傷害慰謝料が認定されると、その等級に応じた後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益を請求できるようになります。 人工関節になるのはどんな時? 大腿骨転子部骨折で人工関節となるのは、偽関節や骨頭壊死が発生した場合です。 偽関節とは骨の治癒が中断されて、関節の可動域などに異常が生じている状態のこと、骨頭壊死とは骨折に伴い周辺の血管もダメージを負うなどして、骨に血が巡らなくなり骨頭が壊死することです。 こうした状態が発生した場合は、大腿骨骨頭や頚部を切除し、大腿骨に金属やセラミックでできた人工骨頭を接続します。

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