メニエール 病 診断。 京大耳鼻科ホームページ

メニエール病を診断された場合、どうすればいいのか?

メニエール 病 診断

原因 耳は、外側から外耳、中耳、内耳に分けられる。 鼓膜よりも外側が外耳、鼓膜とその奥にある鼓室、鼻腔につながる耳管を中耳と呼ぶ。 内耳は中耳の奥にある器官で、聴覚に関与する蝸牛(かぎゅう)と、平衡感覚に関与する前庭および三半規管で構成される。 内耳全体は膜迷路と呼ばれる膜で仕切られた2重のトンネル構造になっていて、膜の外側はナトリウム成分の多い外リンパ液、内側はカリウム成分の多い内リンパ液という2種類の液体で満たされている。 何かの原因で内外リンパ液のバランスが崩れ、内リンパ液が増えすぎると、圧力で内耳が膨れ上がる。 この状態が内耳リンパ水腫だ。 内圧がさらに高まって膜迷路が破れると、内外のリンパ液が混ざり合って感覚細胞が刺激を受け、めまいの発作が起きる。 内リンパ液の流出によって内圧が下がると、破れた部分が癒着してふさがり、発作が治まる。 メニエール病ではこの一連の過程が繰り返される。 症状 疲れ、ストレス、睡眠不足が誘因となることが多く、難聴、耳鳴りの増悪を随伴する回転性めまい発作が発現・消退を繰り返す。 難聴は低音障害型難聴から始まる。 めまい発作は、10分以上続く回転性を基本とするが、浮動性の場合もある。 進行すれば、中高音域にも感音難聴を生じ、全周波数に増悪していく。 症状の推移に関しては、発作期と間歇期(かんけつき)がある。 発作期は、強いめまい、難聴が主訴であり、耳鳴、耳閉感、聴覚過敏なども出現する。 一方間歇期は、強いめまい症状はないが、症例によっては不定の浮動感などを訴える。 聴覚症状は軽減するが、軽度残存することが多い。 難聴は罹患期間が長期化して発作を反復するにつれて次第に高度化する。 経過中に反対側の聴力変動が発生し、両側化する場合がある。 治療 めまいの発作が起きている間は、横になって安静を保つ。 めまいや吐き気がひどいときは、応急処置として内耳循環改善薬(抗めまい薬)、制吐薬(吐き気止め)、炎症を抑えるためのステロイド薬、抗不安薬などが投与される。 症状が比較的軽い場合は、内服治療で症状の改善を待つが、症状が重い場合は注射や点滴を行うこともある。 発作が治まった後は、メニエール病の原因である内リンパ水腫を軽減するための利尿薬をはじめとして、ビタミン薬、自律神経調整薬、抗不安薬、副腎皮質ホルモン薬などによる内服治療を行う。 難治性の場合は、経鼓膜的に内耳へ薬を注入する局所治療や、内リンパ液を減らすための手術、前庭神経を切除する手術が試される場合もある。

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メニエール病の診断基準

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もっと見る メニエール病という病気をご存知ですか? 名前をどこかで聞いたことがある、というかたもいらっしゃるかもしれません。 一方で、メニエール病にかかっていても、周りの人は分かりづらく、身近に感じる人は少ないのではないでしょうか。 しかし、患者数は決して少なくない病気です。 こちらの記事では、メニエール病の症状や、メニエール病と診断するのに必要な検査について解説します。 メニエール病について 1. どんな病気? 『メニエール病』は、 めまいや平衡感覚のくるい、吐き気などが繰り返し起こる病気です。 『内リンパ水腫』 とも呼ばれています。 内耳のリンパ液の圧や体積が増えることが原因で発症します。 なぜ内耳のリンパ液が変化するのかについては、未だ解明されていません。 しかし、ストレスや睡眠不足などの生活習慣がかかわっていると徐々に分かってきています。 その他にも、気圧の変化や、繊細で几帳面な性格な人は、メニエール病にかかりやすいです。 自覚症状 初期症状は聞こえづらさ、耳鳴りなど メニエール病の初期の自覚症状は、なんとなく音が聞こえづらい、耳鳴り、耳の奥に何か詰まっているような感覚、などあいまいなものが多いです。 症状のほとんどは片耳に起こります。 続いて、めまいや平衡感覚のくるい、吐き気が生じる 症状が進んでくると、激しく回転するようなめまいや、平衡感覚のくるいから起こる、雲の上を歩いているようなフワフワとした感覚、突然の吐き気などが繰り返されます。 一方でメニエール病の症状は個人差が大きく、頭痛や吐き気などの症状が、初期の段階で生じる人もいます。 めまいは通常10分ほど続く めまいの程度も人によってさまざまです。 ぐるぐると回転して立っていられないほど重い症状のこともあれば、なんとなくフワフワし、ぼーっとするくらいの軽い症状のこともあります。 一般的に、めまいは10分程度続きます。 まれに24時間続くこともあります。 その他の症状 通常とは音の響きかたが違って聞こえるケースもあります。 「難聴」のイメージがあるメニエール病ですが、難聴という自覚がなくとも、診断を受けることがあります。 他には、冷や汗や動悸などの症状があらわれることもあります。 メニエール病と間違えられやすい他の病気 メニエール病に症状が似ている病気として、次の病気が挙げられます。 ・難聴 ・前庭性片頭痛 ・ウイルス性内耳炎 ・神経炎 ・その他、脳や中枢性の器官にかかわる病気 メニエール病は、症状が1日に何度も、もしくは数日間にわたって くり返し起こることが特徴です。 そのため、一度の違和感では、メニエール病と他の病気との区別がつきづらいです。 また、耳の神経は脳とつながっています。 メニエール病でなければ、他の耳の病気や、脳や中枢性の器官にかかわる病気が疑われます。 メニエール病のリスク!早めに病院へ 聴力に影響を及ぼすことも メニエール病の症状である、聞こえづらさを放っておくと、聴力にも影響を及ぼすことがあります。 手術には、後遺症の残るリスクがともなう 重症化し、薬を使った治療での改善が見込めなければ、手術が必要になるケースもあります。 手術は、少なからず聴力を失うリスクをともないます。 完全に聞こえなくなることは稀ですが、以前より聞こえづらくなる、といった後遺症が残ることは十分に考えられます。 メニエール病を疑われるような症状や、耳に違和感を覚えたら、早めに病院で診療を受けましょう。 メニエール病かも?と思ったら…診断と検査法 1. 耳鼻咽喉科を受診! めまいや吐き気を繰り返すようであれば、 すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。 耳鼻咽喉科が近くにない場合は、一度内科や総合診療を受診して、紹介状を書いてもらうことも可能です。 メニエール病の診断と検査 メニエール病の診断をするために メニエール病、と診断するにはいくつかの基準があります。 診断は、他の病気でないことを確かめ、診断を確定する『除外診断』によって主に行われます。 先に解説したように、メニエール病には、症状の似た病気がいくつかあります。 そのため、いくつか検査を実施して、診断する必要があります。 メニエール病の検査 検査は、『聴力検査』や、『バランス検査』、自覚症状の聞き取りを実施します。 必要に応じて、目を閉じた状態での足踏み検査や、目の動きの異常、内耳を調べることもあります。 また、以上の検査を実施しても、メニエール病との判断が難しい場合は、中枢神経系のMRIである、『ガドリニウム造影MRI』によって神経系の検査を行います。 おわりに 生活習慣の見直しが1番の治療! メニエール病には、ストレスや睡眠不足、疲労などがかかわっています。 そのため、生活習慣の見直しが1番の治療です。 薬や手術によって治療することもありますが、まずは生活習慣を見直し、ストレスや疲労の軽減をはかりましょう。 あまりに急に生活を変えてしまうと、かえって心身の負担となってしまいます。 医師と相談しながら、少しずつ今の生活を改善していきましょう。 メニエール病が疑われる場合は、早めに耳鼻咽喉科へ また、聞こえづらさやめまいなど、メニエール病を疑われる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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メニエール病の初期症状とチェックの仕方や食事の注意点!何科?

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めまいの原因は耳や脳の病気などさまざまです。 このうち脳の病気を除くと、めまいの原因となる病気の60%以上は良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎で占められるといわれています。 この三つの病気は、いずれも強いストレスや疲労、睡眠不足などからくる自律神経のバランスの乱れがかかわっていると、私は考えています。 特に深い関与が考えられるのがメニエール病です。 メニエール病とは、ある日突然グルグル回る回転性の激しいめまいが起こり、吐き気や冷や汗、嘔吐などの症状を伴います。 女性にやや多く、発症年齢のピークは30代後半~50代後半といわれています。 めまいや耳鳴りが起こるとメニエール病を疑う人が多いようですが、この病気を自己判断して受診するめまいの患者さんのうち、約9割はメニエール病ではありません。 残りの約1割の人だけがメニエール病と診断されています。 ですから、実際にはそれほど多い病気ではありません。 ただ、症状が非常につらく、悩みが深い病気といえるでしょう。 長年、メニエール病をはじめとするめまいの患者さんと接するうちに、私は興味深い点に気付きました。 患者さんの多くが、肩と胸を上下させる浅い胸式呼吸をしていたのです。 野生のゴリラは、敵と遭遇すると胸を広げてドンドンとたたき、威嚇します。 このときのゴリラは強いストレスと緊張を感じており、体が上下に揺れる浅い胸式呼吸になっています。 人間とゴリラを一緒にするのは乱暴かもしれませんが、浅い胸式呼吸の患者さんも強いストレスを感じているようです。 実際に患者さんを問診すると、几帳面で真面目な人、責任感の強い人が多いのに気付きます。 そうした気質や環境が強いストレスを生み、自律神経のバランスを乱しているのでしょう。 事実、メニエール病の人は自律神経失調症も併発している場合が少なくありません。 そこで私は、治療と並行して患者さんにストレスや緊張を和らげる腹式呼吸を指導してみました。 すると、多くの患者さんに改善傾向が見られたのです。 Aさん(20代女性)は、職場で大きな仕事を任されました。 しかし、仕事がうまくいかず、眠れない日が続きました。 そして、グルグルと回るめまいと耳鳴りを伴うメニエール病を発症したのです。 初診時のAさんも、肩と胸が上下に動く浅い胸式呼吸でした。 そこで、薬物療法と並行して、呼吸法の指導をしました。 Aさんは3ヵ月ほどで腹式呼吸を身に付け、それと同時に、めまいも落ち着きました。 また、仕事の緊張も腹式呼吸で解消できると喜んでいました。 私はこれまでに数回、メニエール病のめまい発作を起こす少し前の患者さんの、自律神経と脳波を測定できました。 発作直前に測定できたのは偶然ですが、患者さんはみな、交感神経が異常に活性化していました。 この測定結果からも、メニエール病によるめまいは、自律神経のバランスが深くかかわっていると推察できます。 肩や胸を上下させる浅い胸式呼吸を、ゆっくりと吐く腹式呼吸に変えるだけで、自律神経のバランスはある程度整います。 腹式呼吸が身につけば、ストレスなどで過剰になりがちな交感神経の働きが抑えられ、自律神経のバランスが整います。 ただ、呼吸を変えるのは容易ではありません。 まずは最低でも1日1回、12週間(3ヵ月)以上続けてください。 寝る前や入浴後など決まった時間に行えば習慣にしやすいはずです。 ストレスや自律神経が特に深くかかわっているのはメニエール病ですが、そのほかのめまいも、ストレスが関係しています。 良性発作性頭位めまい症は、ストレスで体が硬直してしまい、睡眠時の寝返りが減少していることも要因だといわれています。 また、前庭神経炎はウイルスによる感染症ですが、ストレスで免疫力が低下すれば、感染症にもかかりやすくなります。 いずれにしても、めまいで悩み、強いストレスの自覚があるかたは、一度この呼吸法を取り入れてみてください。 ただし、腹式呼吸を身に付けても、ストレスの原因が解消しないかぎり、自律神経のバランスは完全には整いません。 ストレスマネジメントも並行して行うようにしましょう。

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